人は情報を感受し、それを基に判断し意思決定を行います。 また、逆に判断に基づいて、次に受け取る情報を選択します。 この情報の受け入れと判断の際の志向の違いによって、人の性格が特徴づけられると考えます。
情報の受容における心理的傾向は、感覚と直観を両極とする軸を考えます。
判断と意思決定における心理的傾向は、思考と感情を両極とする軸を考えます。
情報の受容における心理的傾向軸
感覚(S) <ーーー>直観(N)
判断や意思決定における心理的傾向軸
思考(T) <ーーー> 感情(F)
両極を同時に満足させることは困難であり、 大抵の場合、一人の人間はこの軸のどちらか一方に偏った心理的傾向を示します。
さらに、この感覚、直観、思考、感情のそれぞれにおいて、外向性と内向性の心理機能を考えます。 すなわち、以下の8種類の心理機能があることになります。
外向的感覚(Se) Extraverted Sensing
内向的感覚(Si) Introverted Sensing
外向的直観(Ne) Extraverted iNtuition
内向的直観(Ni) Introverted iNtuition
外向的思考(Te) Extraverted Thinking
内向的思考(Ti) Introverted Thinking
外向的感情(Fe) Extraverted Feeling
内向的感情(Fi) Introverted Feeling
ユングは、性格タイプ論において、これに従って、性格を8種類のタイプに分けました。
最も強く働いている心理機能が、その人の性格を特徴づけると考えたのです。
外向的な心理機能は、意識が外へ向けられ、できるだけ多く、できるだけ広く関心を抱きます。 ペースが速いのが特徴です。 活動的で、幅広く外界を刺激し影響を与えます。 しかし、外界との関係を必要とし、独立して扱われることが困難です。 そのため、その場限りになってりまったり、表面的なもので終わってしまうことがあります。
内向的な心理機能は、意識が内へ向けられ、本当に関心のある少数のことを独立して扱います。 意識の中で深く掘り下げられ、継続的に発展してゆきます。 この働き自体を直接的に外から見ることはできません。 個人の内である程度の基準に達してから、別の外向的心理機能によって表現されます。そのためペースが遅く感じられます。