明るく社交的な性格から7w6および、仲間やチームプレイを最重要視する点から6w7が候補。T7は友好的ではあっても基本的には個人主義で冷めていて、対人関係においてはカラっとドライに割り切ったところがあるので、所属する集団や心を許した他者のために尽くし、期待に応え、時には自身を投げ打とうとさえする沢村のタイプとしては6w7の方が近い印象はある。
T6のイメージと言えばより実質的且つ独立的で保守的なw5の方が一般的で、w7は一見するとT6よりもT7に近い個性を発揮するが、かくいう沢村も普段は明るく前向きな行動派。時にウザいほどのお調子者でムードメーカーといった、ある種テンプレートなT7的側面が強調されて描かれている(『欲しがり野郎』成分もT7)。
不安を抑圧し、常に前向きな姿勢を保とうとするところなどは非常にT7的である反面、T7の欠点である集中力が持続せず飽きっぽい浮気性で、半端に投げ出すようなところは見られない。
まだ球の軌道が安定しなかった頃から仲間が捕りやすいよう力をセーブした投球をしていたり、青道に入ってからも味方のエラーを一切責めず逆に励ましたりと、周囲を振り回しそうに見えて気を配る性質(ただし洞察は鋭くなく感情の機微にも疎いため、気を遣う方向が間違っている場合も多々)で、根は目標に対して純真一途な並々ならぬ努力家であるところからも6w7と7w6以外の選択肢は考えにくいように思う。
また向こう見ずなようでそうでもなく、赤城中の仲間と青道との間で揺れ動いたり、一人上京する不安から家族に叱咤激励されるまで決断出来なかったりと、コミュニティを大切にするT6らしい不安感からの葛藤が最初期から描かれている。
結果青道を選んだのも『御幸』と出会ったからであり、自分の目的意識が第一ではなく、常に人との繋がりを重視しているところは一貫している。
また春大会からしばらくは好調な時期が続き特に「目の前の打者を打ち取る。投手の役割なんてそれだけじゃねぇのか。どんな状況だろうと俺は俺を全うする」と、『今目の前の現実を強く意識し果敢に立ち向かった』姿などはT6→T9統合か、『集中力と深みが増す』T7→T5統合のそれだろう。作中様々な不安焦燥困難を乗り越え大きく成長した沢村は今や健全度レベル1の強さ勇敢さを備えつつある。
沢村の場合は精神状態がどん底でもT6→T3退行の例としてよく挙げられる『上には媚び気に入らない個人は集団で攻撃する』他罰的依存的症状は現れない。代わりに『ハードワークで自らの心身を極限まで追い詰める』自罰的な症状が出る。この辺りはT7ストレス時の『行動過多加速』、T7→T1退行の『過度に自制し内に溜め込む』症状の方が印象として近い。
どちらにせよT6がかなり強く効いていることは間違いないだろう。なお沢村は作中で「信じる」という言葉を台詞や独白で印象的に発する場面が多く、T6の人生テーマである「何を信じるか」にも通ずるものがある。余談だがT6なら恋愛観も信頼を筆頭に、守られたい安心したい気にかけてもらいたい気持ちの繋がり重視等々とウェット且つ女性的になりがちなので、少女漫画に惹かれるのも理解できる(気がする)。
…以上から6w7の方が有力かと思ったのだが、トライタイプも含めて考えるとT6とするのが難しいことに気付いた。6混じりに沢村に合致するタイプが存在しない。
7w6△728(楽観的自由人)が一番あり得る組み合わせのため、w6の要素が強く出るT7とするのが適当かもしれない。
異論があったため追記
3w2を候補から外したのは、沢村の行動原理が『みんなと一緒に成したい>自分の価値を証明したい』であること。T3特有の『自己検閲(周囲に配慮して意見表明を控える)』傾向がなく、思ったことは大して考えず口に出す(自分を飾らない、演出しない)場面が多いことから。
『自分自身が何かを成して個人的な価値を高め、周囲から称賛され愛されること』を目指す3w2とはベクトルが逆で、『みんなで一緒に大きなことを成す(このチームの大切な仲間達と共に少しでも長く戦い続ける、故郷の仲間との約束を果たす)ために、集団の中での自分自身の価値を高めて認めてもらいたい』という7w6もしくは6w7的な回路の中で生きている。
そして沢村は(褒められれば喜ぶし期待にも全力で応えようとはするが)他者からの称賛を第一に求めているわけではない。3w2とした倉持と比べても周囲の目をあまり気にしていない。沢村は常に自分自身のしたいことや感情を優先し、他者からの反応はモチベーションにしていない。
以上のことから7w6と6w7に絞った。
コメント欄から転記
沢村は達成すること(勝ち進むこと、優勝すること)よりも「このチームのみんなと一緒にずっと戦っていたい」が優先されるので、T3はないだろうと思います